・ 三焦は、横隔膜から上の胸部を指す「上焦」、横隔膜からへその間の腹部を指す「中焦」、 胃以下の部位を指す「下焦」に分けられます。
・ 上焦は心、肺を含み、その生理機能は呼吸や血脈をつかさどり、飲食物の栄養分(飲食水穀の精気)を 全身に巡らし、全身の臓腑、組織を滋養することです。
・ 中焦は脾、胃を含み、上焦、下焦とつながり、体内物質の昇降の中心です。 その生理機能は飲食物の消化、栄養分の運搬(運化)をつかさどることです。
・ 下焦は小腸、大腸、腎、膀胱を含み、その生理機能は食物かすや余分な水分の下部への移動や 体外への排出を行うことです。
・ 三焦全体としての生理機能は、気の移動(気の昇降出入)の経路であることです。
人体の根本的な気のもとである「元気」は腎から三焦を通じて全身へ広がり、各臓腑の機能を維持します。
また、津液の代謝は、肺、脾胃、腸、腎、膀胱など多くの臓腑の共同作用により行われますが、三焦はその際の水道となることで 正常な津液の移動が可能となります。
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